18/01/14
心霊とかじゃないんだけど、子供の頃、怖かった話。夕飯を食べてくつろいでいた日。玄関でチャイムの音がしたから、10歳くらいだった自分は率先して出た。
両親共働きで祖父母と小さな弟しかいなかったから。
すでに鍵を掛けてしまっていたが、玄関ドアと磨りガラスごしに女性だとわかった。近所の人かと思い、何も考えずに開けてしまった。
入ってきたのは初老の女性で見たこともない人だった。
老女は
「この本を買ってくれ、1000円」
と言い、目の前に古びた本を突き出した。
祖父がどうしたーと言いながら玄関まで来ると、入ってきた老女は同じことを繰り返した。こんな古びた本に1000円?と10歳ながら不信感を顔に出していたと思う。
祖父は
「わかった、1000円な」
と言い、老女に1000円札を渡した。にんまりと笑った老女の顔が気持ち悪いこと気持ち悪いこと。すると老女は
「良かったなー、これで赤猫は出ないよ」
と言い、帰っていった。
※閲覧注意 警察の隠語でもある『赤猫』の言葉の由来が怖すぎるんだが…


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